Monday, January 26, 2009

香港の災害

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昨日から非常に寒い東京地方ですが、
この時期になりますと東京より
断然暖かい香港が恋しいです。

香港は温暖冬季少雨気候に属し、
秋、冬は温暖で比較的乾燥してはいるものの、
秋には台風の来襲も多くあります。

春・夏は海からの季節風と
熱帯低気圧の影響で高温湿潤に。
保管しているコートや財布の中のお札などに
カビが生えたりするのもこの時期。

冬は北風が大陸から吹くため、
本土の汚染された空気が入り込んで来ることが多く、
近年は霧や靄が発生することが多くなり、
バスや地下鉄の付けっぱなしの冷房もあいまって
非常に風邪をひきやすいシーズンです。

香港の地形は神戸や鎌倉同様山がすぐそこまで迫り
少ない平地に海が面しています。
かなり無理のある立地の住宅街もあり
土砂災害に巻き込まれる事も多くあります。

1972年におきた「六一八雨災」という土砂災害の記憶は
多くの香港人から消えていません。
1883年に香港気象台が出来て以来最悪の出来事で、
今でもこの記録以上の風水害は発生していません。
半山區(ミッドレベル)の旭龢大廈というマンションに
土石流が直撃し、このマンションだけで67人が死亡する大惨事に。
時を同じくして九龍の秀茂坪(サウマーピン)の公営住宅に
土石流が直撃し71人が死亡しています。
この時の被害者数は合計で死者150名、重軽傷者数93名。
現在、旭龢大廈、秀茂坪共に跡地は慰霊公園となっています。
画像は秀茂坪の事件当時の様子です。

また、1976年にも土砂災害が発生し、
郊外の藍田(ラムティン)を中心に18人が死亡、
24人が重軽傷を負っています。

秀茂坪は貧困層の住む地区で、
旭龢大廈のある半山區は富裕層の居住地。
さらに言えば藍田は中流層の住宅街。
この記事を書いていて災害は場所を選ばずにくるという事を
改めて思い知らされました。

旭龢大廈付近地図
秀茂坪地区地図
藍田地区地図

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